女王蜂の王台と、ミツバチの行動

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このお菓子のような、パンのようなもの、なんだか分かりますか?

先日、巣箱を掃除していたら女王蜂の王台を発見しました。
時々、巣箱の中を掃除をしていますが、ハチたちが先に掃除をしているので、きちっとした王台形のモノは、なかなかお目にかかれません。

毎年4月中旬頃に新しい女王蜂が生まれます。
女王蜂は特別な場所で産卵去れ、飼育されます。
女王蜂の産卵場所を王台と呼びます。まさに女王蜂に相応しい名前ですね。

巣の先端部に4〜5つほどの王台が造られます。
実際の女王蜂の出産は、そのハチのコロニー(群れ)全体の成長状況によって1匹〜5匹の出産が調節されています。

→以前見つけた女王蜂

いま居る女王蜂が、次の女王蜂の出産を決めているのでしょうか?
全ての王台を事前に造るのは働き蜂です。
そこへ女王蜂は、卵を産むだけです。

働き蜂たちが、王台に産み落とされた卵から、幼虫にローヤルゼリーを与えて女王に育てていくのです。そして出産も働き蜂が、そのタイミングで殻を破り新たな女王蜂を迎えます。

新たな女王蜂が生まれることは、巣が二つに分割される。
新たなコロニーが増える(繁殖する)ということです。

コロニーは、女王蜂独自のフェロモンで統率されています。
女王蜂によって匂いが異なるのです。
ですから、フェロモンが混同するために女王蜂は共存できません。
群れが混乱して統率が不可能になるからです。

ですから新たな女王蜂が生まれるタイミングを見計らって、現在居る女王蜂は、コロニーの半数ほどのハチ(オス蜂も含まれます)を引き連れて、新たな住み処を探し巣を出るのです。

人間社会でも、嫁と姑の争い事があるように・・・ミツバチの世界にもあるのです。
ただ、ミツバチはそれを分かっていて、ケンカをしないように同居を避ける生態を身につけたのでしょう。
それも、新しい女王蜂が出るのではなく、既存の女王蜂が巣を明け渡すのです。・・・すばらしい知恵です。
人間社会では、こうした生物が基本的に持っている本能を理解して、完全に闘わない文化が生まれなかったのは残念ですね。

分蜂を観察していると、そろそろ分蜂するだろうと思うタイミングに天候が崩れ雨が降るときがあります。その時は、分蜂が延期されるようです。
まるで分蜂した後、雨の中蜂球で留まる苦労を察しているようです。

女王蜂の出産のタイミングは、働き蜂が決めています。
王台の蓋を働き蜂がかじり取って出産させるのです。
働き蜂たちは、「巣を探す」など重要な仕事は、民主的な集団意思決定プロセスを経て行っています(2013トーマス・D. シーリー)。
同様に、社会性昆虫の進化形である大和ミツバチ達は、その「女王蜂の出産」も同様に集団意思決定で行われていると考えられます。

・・・巣箱の中に王台が、5つもあるのに分蜂が3回しかない場合、働き蜂たちは、残りの王台を壊してしまいます。それは、予備的な王台なのか?それとも群れの勢力を3回の分蜂力と判断したのか?・・・。

このように、ミツバチたちの行動の背景を想像しながらつきあっていくと、不思議と自然に溶け込んでいく心地よさを感じています。

〈参考〉2013トーマス・D. シーリー:「ミツバチの会議」 片岡 夏実 (翻訳),築地書館