Who are you? I am a japanese giant hornet queen.
▼オオスズメバチの女王
毎春、4月下旬頃から見かけるスズメバチの女王です。
家の裏の、→スズメバチトラップで捕まえました。
5月1日に見かけるこの大きさのオオスズメバチは、間違いなく女王蜂です。
オオスズメバチは、体調も5センチほどありスズメバチ類の中では世界最大です。
羽音も大きいです。慣れてくると羽音だけでも分かります。
オオスズメバチ(ミツバチ以外のハチ)は、女王蜂のみが越冬して、その他の働き蜂らは冬に死んでしまいます。
女王蜂は、クワガタなどの昆虫類と同じように枯れ木などの中に潜り込んで冬眠します。
春になると女王蜂は、自ら小さな巣を作り数十匹の働き蜂を育てます。
それが6月頃に成虫になって現れます。そして、その働き蜂たちが巣を大きく作っていくのです。
女王蜂は、卵を産むことに専念します。
オオスズメバチの食糧は、昆虫や動物などの肉とハチミツ(糖類)等です。
ミツバチも大好物です。
オオスズメバチは昆虫を捕らえて、自らも食べますが基本的に巣に戻って肉団子にして幼虫に与えます。
そうすると幼虫は、餌をもらう度に唾液腺から人乳に近い栄養液を出して成虫のオオスズメバチに与え返すのです。
オオスズメバチは餌をもらうために、餌を運ぶ。上手くできた不思議な関係ですね。
▼ミツバチにとってオオスズメバチは天敵
大和ミツバチは、オオスズメバチを包み込むように固まって50度近くの熱を出して熱殺する対抗策を持っていますが、それでも弱小の群れはやられてしまします。
家畜である西洋ミツバチには、オオスズメバチへの対抗策がないために、オオスズメバチのいる日本では野生化しにくいのです。
今回捕った女王蜂を虫かごに入れて、いろいろ観察しています。
ハチミツを与えたり、大和ミツバチには申し訳ないですが、餌になってもらいました。・・・肉団子にして食べています。
前足先は、複雑な形をしています。
獲物を引っかけて、逃げないように捕まえて、巧みに動かしながら・・・そして、何処にでも捉まることが出来ます。
機構を真似れば、何か新しい機器が開発できそうですね。
マジックテープはここから来たのかな?
オオスズメバチの女王は、りっぱな身体をしています。
色彩といい、形といい凄く強そうで格好いい!ですね。
仮面ライダーのスーパー1のモチーフは「スズメバチ」とのこと。
バッタ型よりも強そう!!
オオスズメバチは、一日に50キロ以上は飛べるとのことです。
凄い!
▼もし、刺された場合
オオスズメバチに刺されるとホント痛いです。
図体が大きいので針も大きいのでしょう。刺されると、筋肉注射を打たれているあの感じ。あー痛い!
ミツバチは、一度刺すと自身も死んでしまいますが、スズメバチは、何度も刺します。死にません。おまけに、人間の顔などに毒を散布します。
目などに入ると失明する可能性があるとのことです。
ミツバチを含めて、ハチ全般に言えることですが、一度刺されると、その部分に匂いが付きます。毒を散布された場合もそうです。
その匂いが他のハチの攻撃目標となります。匂いの付いた同じ人が沢山刺されることになるのです。
危険なハチには、近づかないのが一番です。
また、羽音がしたり、ハチが身体に当たってくる場合などは、威嚇行為ですから、速やかに来た道を去りましょう。
そして、もしも刺された場合は、走ってその場を離れて病院へ!
コレしかないです。
ちなみに、ハチに2度刺されると怖いという話ですが、アレルギー体質の人の場合、ハチの毒でアレルギー体質が刺激され、アレルギーが発症するとのことです。このような体質の人は、刺されるほど反応が大きくなるらしく、滅多に無いことですが死に至ることもあるのです。
毒性は、ハチによってあまり変わらないといわれていますが、沢山刺されると怖いですね。
日本で動物が原因で死亡するトップが「スズメバチ」なのです。
クマや毒蛇などよりも死亡率が高いのです。
年間に40人ほどの人が犠牲になっています。
また、アレルギー体質でない、健康な方の場合は体調によりますが、刺されるほど慣れてきます。
私の場合、大和ミツバチに多分50回以上は刺されています。
基本的には、ハチを扱うときに落としたり、巣箱内を無理矢理掃除したりした場合に攻撃を受けます。
今は、大和ミツバチの生態も養蜂も理解できてきましたので、ほとんどミスもなく刺されることも無くなりましたが、たまに刺されると、あまり腫れることもなく直ります。だいぶ免疫が出来てきたようです。
・・・養蜂家が一人前と言われるのは、ハチに刺されても腫れなくなったときらしいです。
▼難しい問題:駆除すれば生態系が崩れる!
オオスズメバチも生態系の一部を担っています。
いろいろな虫を餌として、自然環境のバランスをとっているのです。
この女王蜂一匹が居ることで、大きなスズメバチの巣が形成されるわけです。
女王蜂を捕り過ぎることによって・・・その地域の生態系バランスが崩れていきます。
農家は、果樹の害虫が偏って増えたり・・・異変が起きます。
捕り過ぎないことです。
人家の入り口付近や、子供達の遊び場や投稿する道際にスズメバチの巣があった場合、危険です。しかし、あまり人通りの少ないところでは問題ないのですが・・・。
恐怖心を持っている方は、直ぐに殺して欲しい!全て駆除して欲しいと言います!?
人間のエゴによる難しい問題が起きます。
マムシや山ヒル、ダニ、熊やイノシシ、鹿、、スズメバチなどは、その地域の人にとってやっかいな生物と思われています。しかし、彼らが自然の生態系の中で何を担っているか詳しく分からないけれど・・・きっと、いなくなったら困ることが起きるんだと思ってください。
そして、彼らに近づいて来たのが人間の方だと理解すべきでしょう。
彼らが住む野山に入っていったのは人間の方です。
山道を車で行くと、突然ソーラーパネルが現れてきたり・・・自然を壊して餌がない環境を作ってきたのは人間の方です。
今や、日本の自然環境はめちゃくちゃです。
●スズメバチや動物たちなどと距離を保つ!
よくハチの駆除を頼まれます。
ミツバチがメインなのですが、依頼の半分はスズメバチです。
人が襲われた!など、どうしても危険だと思う地域の場合は女王蜂を捕まえましょう。巣を作って増えてしまってからでは対応が難しいのです。
捕獲した!
・・・でも、女王蜂をどうするか・・・といっても、さっき家に戻ると、箱から逃げた女王蜂が、天井の端の方に画像の形でぶら下がって寝ています。なんと、前の手(足)2本で懸垂するような格好で・・・。
さて、どうするかなー!飼おうかな・・・