AgriArt「田植えの苗」06:不耕起自然農法でのお米づくり

◎自然農の苗と、慣行農の苗の違い

今年は、大和ミツバチの養蜂作業が忙しくて、種下ろし(苗代作り)が少し遅れたのですが、6月下旬で、まずまずの成長具合です。
一般の田植機(慣行農)での田植えは、パレットで苗を作り、田植機にセットして、自動的に植えていきます。
ですから、機械とパレットに適した太さと長さが重要です。
一般に、田植機の苗は3〜4本をまとめて植えます。
そして、稲の苗の葉が3枚(3葉)出ている頃が適していると言います。
ところが、自然農の場合は、一本の苗を植えます。
しっかりした苗を一本ずつ植えるために、稲の苗の葉が5枚(5葉)出た頃に行います。
田植機の苗の茎は細くて丸くひょろーっとしていますが、自然農の苗の茎は、平たく太くしっかりしたものです。

◎田植えの苗取り

苗代から苗を取って、一本ずつ植えやすいようにほぐします。
(1)スコップか鍬で、3センチほどの土と共に苗をすくい取ります。
(2)すくい取った土付の苗の土を、溝の水につけて、手でほぐします。   一本一本、ほぐしてパレットに並べていきます。
(3)長い苗と短い苗を分けておきます。
基本的に長い苗を植えたいのですが、数が少ない場合は、短い苗を準に植えます。
この作業は、慣行農(田植機作業)には無いものです。
手も汚れ、時々お尻も水についてしまいますが、苗を一本ずつ手に取る作業は、身体全体で田植えを感じることが出来ます。
勢いよく伸びた緑の苗、土と水と田んぼの匂い。
苗や土の感触。
田んぼの水に土が溶けて、苗の根っこが顕わに・・・。
曇り空にツバメが飛んで、淡々と時が過ぎていきます。