手で蜂群を捕獲する

◎移動する蜂の群は、まず待機する

巣別れした蜂の群(分蜂)や逃避するニホンミツバチは、群の行き先が決まるまで一旦木などに固まって待機します。
今回は、この群を捕獲する要領をご紹介します。
巣から離れたミツバチの群は基本的におとなしいです。
彼女ら(女王蜂を含め働き蜂も全てメスです)は、不安定の状態にいます。
女王蜂を中心として、防御態勢をとるために固まった群になり移動までの間、じっと待機しています。

 

働き蜂のなかから捜査隊が新たな住居探しに行くのですが、新たな住居がすぐに見つかればいいのですが、なかなか見つからない場合は大変です。
巣を出た時の状況にもよるのですが、個々の蜂がお腹に貯えた食糧(ハチミツ)が絶えると死んでしまいます。
多くは、その日か二日ほどで移動しますが、二週間程も移動できなかった群もあると聞きます。
その場合、多くのミツバチが死んで群がちいさくなります。

◎手で、すくってミツバチを捕獲する

慣れれば簡単です。
画像のように、そばに空の巣箱を持っていきます。
天井部を開けておきます。
蜂の群の中心部を両手で、やさしくすくい取ります。
女王蜂がいるであろうと思う所をすくいます。
蜂を殺さないように、優しく、しかし手早くおこなって、蜂の巣箱の上から落とし入れます。
1〜2度おこないます。
そして、天井蓋をして、様子をみます。

蜂たちは、新たな場所がより安心で気に入った場合、仲間にお尻から集合フェロモン(匂い)を出して呼びかけます。特に、女王蜂が一緒に入った場合は、確実に移動します。
後は、見守るだけです。
全ての蜂は、巣箱に勝手に移動していきます。

◎分蜂を捕獲しようとしてミツバチに刺される場合

ミツバチの習性が分からなくて蜂群を全て捕獲して、箱に入れようとする場合です。
思わず蜂を押しつぶしたり、落としたりすると、おとなしいミツバチも自己防衛本能がはたらきます。
分蜂介助者ではなく「敵」と見なされて攻撃(刺される)されるのです。
私も大丈夫だと思っていても、念のためにネットと手袋は付けて行うようにしています。

セイヨウミツバチと比べても、大和ミツバチ(ニホンミツバチ)は、特におとなしい蜂です。
やさしく接してあげれば、・・・といっても気が回らないこともあって、私も年間数回は、刺されますが・・・。