残念なことに、日本人のほとんどの方は、「ミツバチはみんな同じ」と思っています。マスコミや、映画を作ったりミツバチを守ろうと叫んでいる人でさえ誤解しています。
ミツバチと誤解だらけの養蜂!?
日本には現在、明治時代にアメリカから移入された外来昆虫で家畜の「セイヨウミツバチ」と、古代から日本の森に棲む在来種の「ニホンミツバチ」がいます。
その違いが分からないまま、「ミツバチを守ろう!」と叫んでいます!
しかし、ちょっと待ってください!
何を守るべきか、なぜ守るべきか、まずは事実を確認してください。
この説明について、国立環境研究所 五箇公一(ごか こういち ):日本の昆虫学者。農学博士の答えをご紹介します。
質問:
外来種は全てに害があるのでしょうか。外来種がその土地に良い影響を与えることもありますか?
外来生物は本来その土地にはいなかった生物であり、そうした生物が侵入することは地域固有の生態系システムを元の状態から異なる状態に変えてしまうことになります。
この変化は自然の流れ(進化の歴史)では起こり得なかった変化であり、やはり外来種を持ち込むことは自然の流れに逆らう行為だと言えます。
外来生物が持ち込まれることで、例えば外来雑草や外来樹木のおかげでCO2の吸収が高まり、温暖化が抑制された、という効果や、あるいは外来のミミズが侵入したことで土壌の栄養素が豊かになった、といった変化は、人間から見て都合のいい変化であって、自然界から見れば、本当なら起こらなくてよかった変化であり、やはり自然の流れに逆らう現象だということになります。
人間の役に立っている外来生物のトップランナーはセイヨウミツバチです。
このハナバチはヨーロッパ原産で家畜化されて世界中に巣箱が移送されて、花粉媒介やはちみつ生産に利用されています。
このセイヨウミツバチは人間の役に立っており愛すべき昆虫として扱われていますが、彼らが増えれば増えるほど、そして私たちにハチミツをたくさん供給してくれればくれるほど、自然界では在来のハチや昆虫たちが餌を奪われ、その数を減らすことになります。
実際にセイヨウミツバチが大量に飛び回っているエリアでは、他のハチやチョウが飛んでこないことが知られています。
有害か無害かは全て人間側の都合で決められます。
外来生物は増えれば何らかの影響を生態系に与えることには変わりはありません。
以上が日本を代表する専門家の答えです。引用先:子ども大学水戸→
みんなで、やってる自然破壊!?
現在、東京や大阪などの都心や、また町の中での養蜂がブームになっています。
ほとんどがセイヨウミツバチ養蜂です。また学校のクラブ活動や、町おこしで養蜂をやっていたりと歯止めがききません。
多くの研究者や学校関係者、自治体なども自然破壊を誰も止めない!?のが驚きです。
セイヨウミツバチは、多くのミツバチ感染病を保菌しています。
養蜂家は、たくさんの薬を使って発症を抑えています。
ところがニホンミツバチにその感染病が移って死んでいます。いま、日本中でニホンミツバチが激減している事実をご存じでしょうか?
「ミツバチの誤解」と「ブームとしての養蜂」が、日本の森や生態系を壊しています。
そのために、
多くの皆さんの「ミツバチの誤解」に気づいていただきたいのです!
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