奈良公園北部BeeForest見学会:2015/05/24

2015/05/24午前 BeeForest奈良公園北部の見学会を行いました。

私が理事をしている「グリーンあすなら巨樹巨木の会」のメンバー(約30名/200数十名の会員)が、奈良公園・春日山原始林に隣接するBeeForest奈良公園北部を訪れました。
http://www.kyoboku.jp/

いつもは、奈良公園を中心とした巨樹巨木の観察や「巨樹巨木案内ボランティア」などで活躍しておられる皆さんに、今日は「ミツバチが森をつくる」ことについてお話しさせて頂きました。
大和ミツバチに代表されるポリネーター(授粉する昆虫や鳥など)の役割と、照葉樹林で覆い尽くされた春日山原始林の成り立ち、日本の森の成り立ちについて・・・。
ミツバチの生態。西洋ミツバチと大和ミツバチ(ニホンミツバチ)の違い・・・多くの誤解や、疑問の質問であっという間のひととき(時間オーバー)でした。

巨樹巨木は、驚くほどの存在です。
しかし、その木がなぜ大きく育ったのか?
なぜ、切られずに残ったのか?
木をつくり、大きく育てる環境の大切さ、そして、その木を残したその地域の人々の思いや願い、意図があって巨樹巨木になったのですね。
「木を見て、森を見ず」という言葉がありますが「巨木を見て、環境を見ず」と、いつも説明させて頂きます。もっと環境に目を向けましょう!
人間も長寿の方がおられますが、環境要因が長寿に大きな影響を与えているのは間違いありません。子供の教育にしても同じです。
「資質」は、持って生まれたものですが、私たちが着目しなければならないのは「環境の影響」だと考えます。
樹木にしても、人にしても、社会、国家レベルにおいても、多角的な「環境の再生、保存、創造こそ、努力できる課題です。

また、「ミツバチと森をつくる」Bee Forest Club ビーフォレスト・クラブ活動の紹介をおこないました。ミツバチは、森(環境)を豊かにすることで自分たちの豊かさを実現しようとしている・・・との視点です。
今度は、巨樹巨木や森を見るときも、ミツバチや周りの環境を見る新たな視点が加わってより親しみ、深く関われることと思います。

ちなみに、良くある質問で、
「巨樹巨木」の違いは何ですか?
この言葉の定義ですが、「巨木」とは、地面から1.3mの高さの木の幹周りが3m以上の木を「巨木」と呼びます。また、「巨樹」とは、樹種によって幹周りが3m以上になれない木、例えば「椿の木」や「アセビの木」などです。その場合樹種として幹周りが大きな(長寿)木を「巨樹」と呼びます。